こんにちは!
経営心理士オフィス・ブルベアパートナーズです。
私が所属している学術協会の米国版に
次世代の優秀な若手のキャリア形成に関するこんな記事が掲載されていました。
1980年代以降に生まれた世代(俗にいうミレニアム世代やZ世代)と
それ以前の世代とでは、
会社に求める価値観が大きく変わっていることが分かったそうです。
アメリカでの調査なので、日本とは少し状況が異なりますが、
日本でも「たしかにそうだな」と思える点が多かったため、一部抜粋してご紹介します。
アメリカのギャラップ社による調査では、
1980年代以前の世代では
・会社にどう貢献できるか、その会社(幹部)の倫理観が自分とマッチしているか
・その会社が社会にどう貢献しているか
など、会社を通じて自分に何ができるかが会社に求める価値観の1位を占めていたが、
それ以降の世代では
会社が自分に何をしてくれるのか が1位となり、
より詳しくみていくと
・ワークライフバランスが取れているか。
(休暇が取りやすい、働きやすい環境か)
・従業員のウェルビーイング(従業員満足度)に配慮しているか
・自分のキャリアに役立つか
などを強く求める傾向にあることがわかったそうです。
また、この世代は、プロセスよりも”結果”を重視する傾向にあるとも指摘されており、
かつては「どれだけ長く仕事をしているか(時間)」=それ(労働時間)が貢献度を示す指標
が基本的な労働倫理(労働価値観)でしたが、近年では、
「いつでも、どこでも働けること(自由、自律)」が基本的な価値観としてあり、
かつての価値観で人事評価を下せば、組織内での反発を招く大きな要因となる。
(年功序列から成果主義へ)とも指摘がされていました。
– – – –
ただ、残念なことに
労働における修練度や習熟度は、一朝一夕で身につくものではなく、
どれだけそこに“時間を掛けてきたか”も大きく影響するため、
結果として、「効率化」の名のもと、見栄えだけキレイで中身がないという人も増えており、
経営面からみたときに、
これなら人件費を掛けるより機械化に投資したい!という流れになりつつあります。
機械には人間のような感情が存在しませんから、
短絡的な効率化の名のもと、成果物が平準化されればされるほど
機械のほうが、安く 早く 正確に 成果を挙げることができ、
定期的なメンテナンスを除いて休憩が必要なく、常に稼働させることができます。
また、感情がない分、組織内でのトラブルが少なく
離職リスクが低く、事業規模にあわせた人員(機械)整理が簡単なこともメリットだといわれています。
AIが人の雇用を奪うと警鐘を鳴らされ始めてから久しいですが、
実は人間のほうから『人にしかできないことを<効率化>によってそぎ落としている』ように感じます。
先日、知り合いの士業の先生が
「仕事がない。仕事がない。」というが、
求人自体は溢れるほどある。“やりたい”仕事がないんだろう。
このご時世それはもはや贅沢なんですよね。
と仰っていたのが印象的でした。
子どもの頃、「大きくなったらプロスポーツ選手になりたい!」なんてよく耳にしましたが、
「自分で仕事を選べる人になりたい!」なんていう日が来るのもそう遠くはないのかもしれません。
※実際、最新の調査では、
動画投稿者などの自由業が、プロスポーツ選手を上回り、常に上位にランクインしていますよね。
(やはりここでも自由で自律性がある【自分で決めることができる】ことが価値なんですね)
それでは、また
大阪神戸の経営心理士オフィス
ブルベアパートナーズ
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